コラム

料理が美味しくなる？（2011年9月5日）

ウォーターサーバーの業者のホームページや、比較サイトでは、ウォーターサーバーを利用することで、「料理が美味しくなる」という表現を見かけることがあります。これは、果たして本当でしょうか？

そもそも、料理の味は非常に漠然としてものであり、個人の好み＝主観によって判断されるものです。つまり、客観的な基準があるわけではありません。

このため、利用者が実際にウォーターサーバーを利用して料理してみない限り、本当に料理が美味しくなるかどうかはわかりません。

例えば、ミネラルの含有量が多い水でご飯を炊いた場合、ご飯が黄色く変色することがあります。これは、炊飯器の説明書などにも記載されています。

多くの日本人にとって、黄色く変色したご飯は、あまり美味しくなる感じることがないと思います（少なくとも、管理人はそう思います）。

そうだとすれば、ウォーターサーバーの水を使って料理をしたからといって、必ずしも料理が美味しくなるとは限りません。むしろ、美味しくなくなる可能性も否定しきれません。

このように、「料理が美味しくなる」ということは、あくまで主観的な情報であり、客観的な情報ではありません。

「料理が美味しくなる」かどうかは、個人の感想でしかないにもかかわらず、これを客観的な事実であるかのように断言することは、法律上、非常に問題です。

このような表現は、特定商取引法で禁止されている不実告知や誇大広告に該当する可能性があります。また、景品表示法で禁止されている優良誤認に該当する可能性もあります。

このため、このような広告を出しているウォーターサーバーの業者を利用する際は、あくまで「料理が美味しくなる」というのは、個人的な感想であると割り切って判断するようにしてください。